学童保育ってどんなところ?

学童保育は、共働き世帯の子どもを放課後や長期休み中に預かる施設です。
「学童クラブ」「放課後キッズクラブ」など地方自治体のよって呼び名は様々です。厚生労働省では、学童保育について、「放課後児童クラブ」という名称を用いています。

学童保育は、昔からあったものの、法制化されたのは1997年。2007年にようやく、厚生労働省が、運営に必要な基本事項の説明と、望ましい方向の示唆として、「放課後児童クラブガイドライン」を発表しました。さらに、2014年に、放課後児童クラブの質を確保する観点から、子ども・子育て関連3法による児童福祉法の改正により、放課後児童クラブの設備及び運営について、省令で定める基準を踏まえ、市町村が条例で基準を定めることとなりました。

しかし、ようやく基準が決まったばかりということもあり、財源の確保とともに、十分な施設数、運営内容の質など、まだまだ様々な問題を抱えています。

学童保育の種類

公設の学童保育・学童保育類似事業

自治体が運営元となっている『公設公営』と、自治体が設立して、運営はNPO、民間企業や父母会などに委託している『公設民営』の学童保育があります。
厚生労働省の『放課後児童クラブ』と文部科学省の『放課後子ども教室推進事業』を一体的または、連携する併設型もあり、自治体によって異なります。場所は、児童館や学校内を使用し、平日は、下校時から18時までのところが多いです。

東京23区・横浜・川崎市の例

おやつ込みで1か月4,000円~7,000円程度が一般的。(自治体によって異なる)

『放課後学童クラブ』の場合、10歳未満(小学生3年生)までの利用に制限している施設が多くあります。
また、入所にあたり、保護者が仕事、もしくは長期に渡って入院しているなどの理由を証明するものが必要となります。

共同保育

保護者が設立、運営する学童保育です。行政から在籍児童数に応じて一定額の運営費補助を受けているところもあるものの、運営資金は不足がちで、保護者の保育料でまかなわれる部分が大きいです。運営が大変な側面がある一方で、保護者の考えや思いを反映できます。

施設によります。1か月2万円前後の施設が多いです。

小学生(施設によって学年・学区を定めているところがあります。)

民間学童保育

民間企業・NPOなどが運営。就労証明書などが必要なく、柔軟に利用することができます。公立校。私立校問わず利用できることも利点です。
夜遅くまでの預かりや夕食を提供するなど、サービスが多様化していますが、行政からの補助が受けられないことが多いため、利用料金が公営の学童保育に比べると高くなります。

1か月3万円~6万円の施設が多いです。

小学生

学童保育の育む力

学童保育では、学校・クラス・学年などを超えたコミュニティができ、社会性が育まれます。
大きい子は小さい子の面倒を見てあげたり、小さい子は大きい子に教えてもらったり、大きい子のまねをしたりする中で、それぞれに合った役割や振る舞い方を身につけながら、成長していきます。

学童保育見学時のチェックポイント

利用を決める前に、必ず見学に行きます。
子どもたちがどのように過ごしているか、スタッフの対応の様子など、保護者自身がチェックすることが大切です。

  • スタッフの人員が十分であり、目が行き届いている
  • 病気や怪我をした時の対応
  • アレルギーの対応が可能
  • 休校日の対応
  • 習い事の中抜けが可能
  • 1年生への配慮がある
  • インフルエンザ等の感染症による学級閉鎖時の対応
  • 宿題などの学習指導がある
  • 子どもたちの雰囲気
    • もっとも重要です。子どもたちの雰囲気をみれば楽しく過ごしているかがわかります。

学童保育の申し込み方法

学童保育の種類・自治体によって申し込み方法が異なります。
住んでいるエリアの学童保育の情報を小学校入学1年以上前から、ウェブや自治体などで集めます。
公設の学童保育は、一般的に入学前の11月から3月くらいまでの期間に申込書を提出し、3月までには、入室許可の通知が届きます。店員超過の場合は、生活保護家庭、母子(父子)家庭またはこれに準ずる家庭などが優先的に入室が許可されるため、入室ができない可能性もあります。
職場の終了証明書など様々な書類が必要となる場合がありますので、何が必要なのかも十分確認することが大切です。