KBCコラム
学童行きたくない!
2024/08/21
小学生になってやっと通い始めた学童保育。
保護者がお仕事をするためには必要不可欠な子どもたちの居場所です。
しかしながら環境の変化に戸惑うことも多く、子どもたちから「学童いきたくない!」という言葉が出るのも珍しくありません。子どもたちが学童保育に生き渋る理由はさまざま…。今回のコラムでは行き渋りの原因や子どもたちに有意義な放課後を送ってもらうために私たちにできることなどについてまとめてみました。
そもそも学童保育とは?
学童保育は、共働き世帯の子どもを放課後や夏休みなどの長期休み中に預かる施設です。
「学童クラブ」「放課後キッズクラブ」など地方自治体のよって呼び名は様々です。厚生労働省では、学童保育について、「放課後児童クラブ」という名称を用いています。自治体が運営元となっている『公設公営』と、自治体が設立して、運営はNPO、民間企業や父母会などに委託している『公設民営』の学童保育があります。
また、当社が民間学童保育事業をスタートさせた2006年以降、民間企業やNPOによる民間学童保育の運営も盛んになってきました。現在では、塾や習い事に特化しているものやオールイングリッシュの民間学童保育などもあります。
民間学童保育はサービス面も充実しており、送迎サービス、夕食の提供や延長利用、プログラムの豊富さなどが特色です。
行き渋る子どもたち
小学生になって新しく通い始めた学童保育には子どもたちにとって戸惑いや不安がたくさんあります。その不安の理由は子どもたちの性格や考え方によってもさまざまです。
規模感に対する戸惑い
公設学童保育などは定員80名前後などのところも多く、保育園と異なり、クラス分けなどもなく大人数で過ごすことがほとんどです。小学校のクラスよりも多い人数での生活、また高学年のお兄さん・お姉さんのいる環境に戸惑いを感じる子も少なくありません。異学年交流は子どもたちにとって色々な気付きや学びに繋がるものの、最初は大人の介入も必要となってきます。
友人関係に対する悩み
保育園で仲の良かったお友達と離れてしまったり、小学校に入学したばかりの頃はクラスのお友達のお名前も覚えきれていないことも多いです。やっと仲良くなったお友達が同じ学童保育にいっているとは限りません。一人で過ごしてしまっていたり、苦手なお友達と無理な関係性を続けていることも…
何をしたらいいかわからない
公設学童保育の多くでは、「見守り型保育」をメインとしています。また配置基準も子ども40名に対して指導員2名ということもあり、中々子どもたちの間に介入していくことも難しくなっています。
そのため子どもたちに「何をしたらいいかわからない」「どこで遊べばいいのかな」という不安が募り、「何もすることがない」「学童楽しくない」という気持ちに繋がっていきます。
オールイングリッシュの環境に慣れない
民間学童保育には、それぞれの運営企業・NPOの特色があります。
学習塾が母体となって学習支援に力をいれている学童保育や、インターナショナルスクールが運営している英語教育に特化した学童保育、スポーツを売りにスイミングスクールなどが併設されている学童保育など、種類はさまざまです。
保護者の思いとは裏腹に、子どもたちはそういった環境にプレッシャーを感じたりすることも少なくありません。小学校での授業から解放される放課後の時間は、特に低学年にとってはまずストレスを発散できる環境設定も大切かもしれません。
子どもたちに家庭でも学校でもない「サードプレイス」を
キッズベースキャンプには小学校1年生から6年生までの幅広い学年の子どもたちが通っています。また民間学童ということもあり、近隣の公立小学校、私立国立の小学校などから通ってくる他校の友達に出会えます。また子どもの個性を理解・尊重し、主体性を育むようやりたいことを応援してくれるキッズコーチがいます。キッズベースキャンプは笑顔と笑い声があふれる、子どもにとってもう一人の自分を発見できる毎日来たくなる場所となっています。
私たちが心がけていること
キッズコーチ
キッズベースキャンプでは、子どもたちとかかわるスタッフのことを「キッズコーチ」といいますが、キッズコーチは日常のいろいろな場面で相手にとってどのような関わり方が良い影響を与えるか、コーチングを使って子どもたち自身に問いかけ、考えさせることで、自然と子どもたちのよいコミュニティが生まれるようサポートしていきます。コーチングで子どもたちの主体性を伸ばし、自ら考え行動できるようになることで、子どもたちの自己肯定感も育みます。
配置基準
キッズベースキャンプでは国の2倍の基準で配置を行っており、子ども10名に対してスタッフ1名を配置しています。また野外活動などでは5~7名の子どもに対して、スタッフ1名の配置を徹底し、グループ行動を基本とするなど、スタッフ数を調整し子どもたちを手厚くサポートできる体制を整えています。
常に多くのキッズコーチが子どもたちと密にかかわり、一緒に過ごしているので、保護者の皆様には子どもたちの日々の様子をしっかりとお伝えすることができます。
異学年交流
小学校1年生~6年生までの会員がいます。高学年になると入室頻度は低くなりますが、高学年は低学年のお手本に、またリーダーシップを発揮し、子どもリーダーとして活躍してくれる子も多くいます。低学年は頼りになる高学年をみて憧れを抱き、自らも目指すようになります。
キッズベースキャンプでは毎年4月に上級生になる子どもたちに対して、新入生が入ってきたときの心得についてお話したり、新入生のケアもしっかりと行うことで、異学年に対してお互いに尊重し合った関係となれるようキッズコーチが導いています。
放課後の時間を有意義に
放課後は子どもたちにとって自由が与えらえる時間です。子どもたちが主体的にやりたいことをする時間も設けています。ちょっとしたことに発見や学びのヒントが隠されています。子どもたちが自由に想像し創り上げていく世界はとても面白いものです。
また、キッズベースキャンプでは多種多様なプログラムをご用意しております。学童保育で長い時間過ごす長期休みなどにはお出かけイベントや野外活動も多く取り入れ、子どもたちが日々楽しめるような工夫を各施設ごとで行っています。
「学童いきたくない!」と行き渋る子どもたちには、必ず理由があります。まずは子どもの気持ちを受け止めてあげること、それが一番大切です。
その後なぜ行きたくないのか本音をしっかりと確認し、子ども一人ひとりの個性に合った学童選びをしていただくことが子どもたちの放課後の充実・身心の成長にも繋がっていくと私たちは考えています。